議会報告ASSEMBLY REPORT

2010.02.18 カテゴリ:平成21年11月定例会 県施設の耐震化について

 学校施設は、児童生徒などが一日の大半を過ごす活動の場であり、非常災害時には地域住民の応所としての役割も果たすことから、その安全性の確保は極めて重要であります。政府の方針としても、平成20年から平成24年度をめどに大規模な地震による倒壊などの危険性の高いといわれる耐震指針Is0.3未満の公立小中学校施設の耐震化を図るとされていましたが、昨度、平成20年度にはさらにこれを加速し、5年間での耐震化を1年前倒しし、平成23年度までの4年間での完了を目指すとされ、国において2度の補正予算が組み込まれました。
 また、地震防災対策特別措置法による耐震改修を実施する際の国庫補助率のかさ上げ規定は、平成20年度から22年度の3年間の時限措置とされており、学校施設の耐震改修は急務とされております。公立小中学校の耐震化率は、全国平均の67%に対し奈良県は56%、公立高等学校の耐震化率は全国平均が67,8%に対し奈良県が51,9%といずれも全国平均を下回ることから、県内の公立学校施設の耐震化が遅れているように思います。
 そこで知事にお伺いします。どのような要因でこれだけ遅れているとお考えでしょうか。さらに補助率のかさ上げ規定のある間にこの遅れを取り戻すための方策を具体的に何かお考えなのでしょうか。 今回の議会に提出されています予算議案の中で、繰越明許費として学校耐震化事業費、関連施設整備費など当初6億7千2百62万円の予算のうち、実に6割以上の4億5千8百万円が「関連機関との調整に不測の日時を要した」「工法などの検討に不測の日時を要した」等の理由により繰越しされようとしています。この時期において関連機関との調整とは具体的に「どこの機関と」「何を」調整なさったのか、予算措置後の「工法の検討」など内容について具体的にお示しください。このままでは緊急を要する「耐震化事業」が益々遅延しているということではないでしょうか。


■荒井知事の答弁


 本県におきまして、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づきまして、平成19年3月に奈良県耐震改修促進計画を策定いたしました。平成27年度までに県有建築物の耐震化率を90%以上とする目標を設定しております。
 この計画を受けまして、平成20年3月に県有建築物の耐震改修プログラムを策定いたしました。県有建築物1892棟ございますが耐震性能を有する建物や建替え等を検討している建物を除きますと、487棟が検討の対象になります。そのうち優先して耐震改修を進めるものでございますが、1つ目には高等学校など人命の安全確保が特に必要な施設、2つ目には学校の体育館など避難施設、3つ目には病院、県庁舎など災害応急対策活動に必要な施設を優先して耐震改修を進めようとしております。耐震プログラムに即して平成20年度は耐震診断63棟と耐震改修設計16棟、計79棟を実施いたしました。
 平成21年度には、耐震診断57棟と耐震改修計画20棟、計77棟を予定しております。既に耐震診断、耐震改修計画を合わせて77棟のうち64棟を発注済みでございます。残り13棟につきましては発注がおくれております。耐震診断の結果、より精度の高い調査をしなければ耐震改修の発注ができないという理由でございますとか、市町村発注の耐震化業務の集中もあって、入札参加者不足による入札不調で再発注が必要になったという事情でございますが、結果として年度内での業務完了が難しくなったというものは、今議会で予算の繰越をお願いしているものでございます。
 今後、耐震診断や耐震改修計画の発注に当たりましては、発注時期の集中を避けた平準化を図るほか、業務完了が年度を越えることが見込まれる場合には、債務負担行為を活用するなど、円滑な事業執行に努めていきたいと思っております。県有施設の耐震化は重要な課題の1つと認識しております。耐震改修プログラムにのっとり進捗するよう、今後とも努めてまいりたいと思います。

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