議会報告ASSEMBLY REPORT

2007.12.10 カテゴリ:平成19年9月定例会 特別養護老人ホームの個室・ユニット化について

 我が国の高齢化は世界に類のない速さで進んでおり、21世紀半ばには3人に1人が65歳以上の高齢者になると予想されております。奈良県においても例外ではなく、県の高齢者福祉対策の概要の資料によれば、本県の高齢化率は既に20%を超えており、約30万人の高齢者がおられ、そのうち約5万人の方が要介護認定を受けておられます。今後本格的な高齢化により、独居老人や高齢者世帯がふえ、福祉・介護ニーズはますます高くなり、特別養護老人ホームなどの老人福祉施設の需要がさらに高まることが予想されます。このような状況の中で、厚生労働省の指針によれば、特別養護老人ホームの位置づけを、それまでの収容の場から暮らしの場へと転換し、利用者に自宅と同じような暮らし保障する個室化を推進し、平成26年度を目途に、特別養護老人ホームの個室・ユニットケアの割合を70%以上にすることが示されております。個室・ユニットケアは10人程度を1つのグループとして少人数の家庭的な雰囲気の中でケアを行う、新しい施設運営の形態だと聞いております。一方、ユニット型個室は、多床室に比べれば利用者の負担増になることから、利用者の敬愛的負担の面から見れば、多床室の存続、確保も一定必要ではないかと思っております。しかし、ユニット型個室は、人間らしい生活を送る上でもプライバシーを守り、また、時には家族が訪れて慰問する場として重要な要素であることから、推進すべきと考えます。
 そこで、福祉部長にお尋ねします。本県の特別養護老人ホームの個室・ユニット化の進捗状況と、今後、入所者の居住環境の改善のための個室・ユニット化をどのように推進していくのか、お伺いいたします。

 

■福祉部長からの回答

 個室・ユニット化につきましては、特別養護老人ホーム等の介護保険三施設について、入居者の住環境の向上を図るという観点から推進をしているところでございます。国の指針によりますと、特別養護老人ホームにつきましては、平成26年度にその割合を70%以上とする目標値が示されているところでございます。本県におきます特別養護老人ホームのユニット型個室の整備状況でありますが、9月現在で5,066床中749床で、整備率といたしましては14.8%となっております。現在整備中のものを含めますれば、平成20年度末には20.2%となる見込みであります。個室・ユニットケアにつきましては、お述べのように、入居者の個性とプライバシーが確保された生活空間の中、入居者ができる限り自宅と同じような環境でケアを受けることができるなど、個人の尊厳の保持や処遇の向上に効果的であると考えているところでございます。また一方では、利用者は室料等の居住費を負担する必要があり、ユニット型個室につきましては、多床室と比べて、その負担も少ないことから、利用者が費用面を含めて多床室か個室かを選択できる幅を持たせることも必要と考えているところでございます。
 今後、国の指針で示されておりますユニット型個室を70%以上にするという目標は、長期的な目標として認識をしつつ、新設分につきましては、個室・ユニット型を基本とした整備を進めますとともに、既存施設につきましては、利用者の意向も勘案をしながら、施設の老朽化に伴います改築・改修に合わせて整備が図られるように努めてまいる所存であります。なお、施設が新しいものの、個室・ユニット化がなされない特別養護老人ホームなどにありましては、例えば、転用可能な廊下部分を活用した共有スペースの設置やグループ単位の食事の提供など工夫を行い、家庭的な雰囲気のケアに努めることなど、利用者の生活環境の向上が図れるように助言をしてまいりたいと存じます。

前のページヘ戻る

松尾いさお事務所

TEL:0746-34-5221