議会報告ASSEMBLY REPORT

2013.09.25 カテゴリ:平成25年9月定例会 歳出の抑制と効率化について

県債残高を減らし、将来の県民負担を出来る限り抑えるために、歳出の更なる抑止、効率化を図る必要があると考えるが、これまでの県の取り組み、そして今後についての具体的な考えについて伺いたい。

 

 

 質問に入ります前に、先日の台風18号により被害を受けられた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
今回の豪雨により、県道桜井明日香吉野線の一部が約30メートルにわたり完全に崩壊しまして、車両の通行のみならず、人の歩行すら出来ない状態になっております。この道路は、吉野山の地域住民の生活を支える重要な路線であると共に、吉野山観光の根幹を成す路線といえます。先の七曲がり坂通行止めに続く、この道路崩壊により、近鉄吉野駅方面から吉野山の街並みに直接進入する道路が無くなり、吉野山に通じる主要な道路は、近鉄吉野神宮駅方面からの道路1本となってしまいました。今回の崩壊以降、吉野山の狭隘な道路を避けるための迂回路を失った形となって、休日ともなると吉野山の街並みを縫うように走る一車線の県道で、度々渋滞が起こり、住民生活や観光客の計画に大いに支障を来しているのが現状となっております。
 秋には14万にともいわれ、春には46万人ともいわれる観光客が訪れる吉野山にとって、致命的な今回の崩壊を一日も早く復旧していただきたいというのが全ての地域住民の願いでございます。何卒、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、質問に入らせていただきます。

 

 最初に歳出の抑制と効率化について、お伺いします。
 8月に発表された県の決算の概要によると、平成24年度末の県債残高は、1兆568億で、平成19年度末からの5年間で740億、率にして7.5%増加しています。
 県債の発行について、県は、投資的経費の財源に充てる通常債の発行をできる限り抑制するとともに、極力交付税措置のある有利な地方債を活用することにより、償還に対する将来の財政負担を軽減する努力をしておられます。
 しかし、冒頭申しましたように、残高そのものは増加しており、その要因は、県の発行抑制の努力にもかかわらず、地方交付税の代替財源である臨時財政対策債が増加し続けていることによるものであります。
 臨時財政対策債は、元利償還金全額が後年度の地方交付税に算入されるもので、制度上県の負担はないとされていますが、しかし、現在の国の財政状況を見ると、果たしてそれが約束されるものかどうか不安を払しょくできません。
 また、臨時財政対策債であれ、県債を発行すると、利子の支払いが必要になります。最近は低金利でありますが、過去に発行し、現在償還をしているものの中には、5%を超える金利のものもあります。
 このまま、低金利が続くとの保証はなく、利率が上昇すれば、利子の支払いが増加することとなります。平成25年度予算では169億円の利子の支払いを計上していますが、今後、金利が上昇すれば、利子の支払いの予算も増やさざるを得なくなり、それは財政の硬直化につながることになります。
 アベノミクス効果でようやく少しばかり景気回復の兆しがありますが、しかし高度成長期やバブル期のような景気拡大や大幅な税収の増加はおそらく今後見込めませんし、止まらない少子高齢化の中で、税を負担する世代の人口減少もより進んでいくと思われます。
 こういったことを踏まえれば、県債残高の総額を抑制することが必要であり、そのためには、県債を財源とする歳出の抑制はもとより、県全体の歳出の更なる抑制、効率化が必要と考えます。
 歳出の抑制というと、これまでは国においても自治体においても、公務員人件費や医療費や社会保障関係費がターゲットになってきましたが、私自身は人件費や社会保障に関する費用の単純な削減を安易に考えるべきではないと思っています。
 もちろん適切な人員の配置による効率的な人件費支出、必要な人に必要な保障が行き届く社会保障制度の構築に向けて、これからも努力はより一層求められますが、人件費のカットは即雇用の不安に、社会保障費の削減は生活の不安につながります。
 自治体の広報活動の中で「活力のあるまちづくり」とか「元気な県づくり」という言葉がよく使われますが、雇用や社会保障という生活の基盤に直接かかわる部分が削減されるということは、住民から「安心」という気持ちを奪い、消費抑制にもつながって、結局は自治体の活力そのものを低下させることにつながりかねません。
 この部分についてはぜひ慎重に進めていただくとともに、いまこそ「選択と集中」、まずはこの考えのもとで県全体の支出を見直すべきではないかと考えます。
 特に道路整備については、事業に着手したものの、用地交渉の難航などにより、中断している箇所も見受けられます。これらは期待した投資効果が見られず、非効率であり、着手する段階で、本当に完成できるのか見極めが不十分であったと言わざるを得ません。事業に着手したものの、途中でとん挫してしまうような道路整備などはまさに税金の無駄遣いそのものであり、中途半端な状態で放置された道路なんて住民にはむしろ迷惑千万です。
 人件費は金額を下げればその場で支出の削減になりますが、道路事業のように長期にわたって行われる事業の支出は様々な項目が関係してきます。だからこそ、それぞれの支出について、無駄がないか、効率化できる部分はないか、計画段階で知恵を絞ることが求められるのではないでしょうか。
 当然、投資的経費だけでなく、その他の経費についても、県において様々な努力をされていることは承知していますが、歳出の中には、まだまだ抑制、効率化を図る余地があるように感じます。

 

 そこで知事にお伺いします
 県債残高を減らし、将来の県民負担を出来る限り抑えるために、歳出の更なる抑制、効率化を図る必要があると考えますが、これまでの県の取り組み、そして今後についての具体的なお考えはありますでしょうか。お答えください。

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