議会報告ASSEMBLY REPORT

2016.01.13 カテゴリ:平成27年12月定例会 攻めの農林業について(2)

また、先ほども申し上げました通り、まだまだ合意内容には曖昧な部分も多く、農林業者の不安の声が非常に強いことも事実です。国の施策とはいえ、県の産業政策にも大きくかかわってくる以上、県としてもこれらの声にしっかりと答える姿勢が必要であると考えます。

調べてみましたところ、都道府県としてTPPの農林水産分野の影響分析を行っているところがありました。

北海道、秋田県、福井県、鳥取県、宮崎県、和歌山県がそれぞれ実施して報告も出しております。お隣の和歌山県では、特にかんきつ農業への影響が大きいとして、「TPPを乗り切るかんきつ農業の競争力強化」として必要な対策を国に要望しています。

奈良県ではこのような影響調査を行っているのでしょうか。行っていないのであれば、私はぜひとも行うべきであると考えますが、県の取り組みについてお聞かせください。

 

(知事答弁)

本県農業は、都市近郊の野菜、果樹、花き、茶などが中心で、畜産などの一部品目を 除いて、TPPの影響は、林業も含め他府県に比べて比較的少ないと考えております。議員おたずねの影響額について、国では、平成22年11月には、約4兆円、平成2 5年3月には約3兆円と公表されました。この時の国の考え方を参考に、県内生産量と価格に基づき算定されている道県があることは承知しております。また、議員が参考にあげられた和歌山県では、去る11月17日に影響額を公表して いますが、その値は、ウルグアイ・ラウンド合意の前後10年間に減少した生産量と今 回も同じ減少率になるという仮定の下に試算された額でございます。国やいくつかの道県が算定している影響額は、ある仮定の下に出された試算であり、条件次第では大きく変動する結果となり、不安を煽るような試算の出し方との批判もあるところでございます。本県としては、影響を調べるに当たりましては、しっかりとした前提条件や試算方法の設定が必要と考えております。このため、国に対して都道府県別の影響額や試算に必要な資料の提供を求めてまいりました。「結論としては、各都道府県別のデータをきちんと算定するのは不可能である」との回答を国から受けている現状でございます。こうしたことから、県では影響調査を行うよりもTPP大筋合意を前向きに捉え対応したいと思っております。農業では、高品質で安全安心な農産物を安定供給するとともに、輸出や川下産業との食と農の連接を進め、本県農産物のブランド化にまい進したいと考えています。また、林業では、奈良県林業・木材産業振興プランに基づき、高級材を選んで出す林業から、材の全てを搬出して多用途に供給する林業に転換を図っていきたいと思っております。 農林業の産業構造の改革を積極的に行っていきたいと考えているところでございます。

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